シャガールを見ながらサティを聴いている。外には雪が舞っている。

 シャガールの画集を広げステンドグラスの絵を見ていると、サティが聴きたくなった。夢と覚醒が交錯する戯れの、それでいて何故か深い世界に引きずり込む、アントルモンが弾くピアノ曲を聴く。
 外は粉雪が舞い、人間が織りなす芸術の世界と、峻烈な自然との境界にあって、生きるいるとはなんだろうかと、実存の淵に立つ荒涼たる気分になるのは何故だろう。不思議な体験。