鍵盤を打つ人もなく、音も立てず家具になってしまったピアノ。

 教会でオルガンを演奏していた女性が、時々我が家にやってきてピアノを弾いたが、遠い地に嫁いで行って、最近は弾く人もないピアノは、沈黙する家具のように凍り付いてしまった。

 
 
 今日は12月23日。もう10日もしないうちに新しい年が来て、1月生まれのボクは直ぐ78才になる。ボクにエンドの日が来て、無人になった家でピアノは変わることなく静まり続けるのかと思うと、無常な気分になる。
 朝から雨が降ったり陽が差したり。こんな日には「シューベルト:冬の旅」かな。