今朝、ミシェールが所在不明になって、数時間後5キロ程離れた部落で見付かった。

 朝6時の室内は7℃。昨夜の吹雪がガレージの中まで吹き込んで、メールボックスや車の上に雪が積もって、ガレージの屋根雪も1mになるか。
 
 6時過ぎ、いつもの散歩道でリードを外してやると、ミシェールはボクから離れて50m先を歩いて行くので、「ミシェール、おいで」と声を掛けたが、普段なら振り向いて駆け戻って来る筈が何故かずんずんと離れて行く。いつもは用便をしたり、そこらの臭いを嗅いだりして戻って来るが、とうとう姿が見えなくなってしまった。
 この道を車は通るが、シャーベット状になった道路ではノロノロ運転で、車に轢かれることもないだろうし、独りで遠出をしたことがないので戻って来ると、姿が見えなくなったところまで後戻りし大声で呼んでみたが、一向に気配がない。
 雪は降りしきるし、「そのうち帰ってくるだろう」と、捜索を諦めて帰宅し朝食をしていると、近所の人の来訪があって、「国道端の人から『山本さんの犬に良く似た、白い大きな犬が国道を歩いているのを見た』と言う電話があった」と、わざわざ知らせに来ていただいた。
 朝食もそこそこに探しに行こうと、ガレージの前を除雪していると、車に乗った知らない女性が「お宅の犬が、国道から少し入った○○部落を歩いてましたよ」と、車から降りて知らせて下さった。
 平素、挨拶もしたことのない近郷の人たちが、ミシェールを見てボクの犬だと認知されていて、わざわざ雪の中を知らせに来ていただいた親切が嬉しい。更に土地不案内のボクを「そこまで案内しましょう」と、先導までして下さったのだ。
 それから30分程して、知らない家の玄関先で足元はドロドロ、体中に杉の落葉を一杯つけたミシェールを発見し、連れ戻してきた。
『周りの人とは、殆ど没交渉で付き合いの悪いボクが、ここでは多くの人に支えられて生きている』と、心底思い知らされたことであった。