山陰げに小動物を見つけ一瞬、ミシェールは精悍な猟犬になる。

 生憎、雨の5月の入り。ミシェールがそわそわして、雨に濡れるデッキに出たがるので出してやると、200m程先の山陰を凝視して動かない。目線の先に目を凝らすと、いるいる、何か黄色い小さな動物が蠢いている。
 ミシェールは後足を踏ん張り全身に緊張感が漂い、その昔、ロシアの原野で狼狩りに使役されていた、精悍な猟犬の姿態をしている。変幻するミシェール、流石はサイト・ハウンド。

 間もなく届くフォルクス・ワーゲンに乗って、お仲間が待つ信州まで出掛けるミシェールです。