サガンではありませんが、「ウエーベルンはお好きですか?」

 嬉しいことに朝から日が差して室内は27度、カラッとしている。
 今朝は少し朝寝坊して(それと言うのも、昨日は久し振りに金沢に出掛けた疲れのせいでしょう)、6時半ごろ「アントン・ウェーべルン:弦楽四重奏曲」をヘッドフォンで聴きながら、ミシェールとウォーキングをしていると、側に車が止まって近所の若い女性が窓から顔を出した。
「何、聴いてるんですか」
ウェーベルン
「知らない」
「また家に聴きに来なさい」
「有難うございます。ミシェール、バイバイ」
 排気ガスの臭いを残して行ってしまった。
 「金沢には、退職してから住宅地の自宅を珈琲店にした、変り種があられる」と教えていただいので、「百聞は一見に如かず」と訪ねましたが、生憎「臨時休業」まことに残念なことでした。
 その店は、外から見る限り珈琲店らしい構えは何もなく、いわゆる「しもたや」のまんま、大抵は見過ごしてしまいそうな、城下町独特のくねくねとした路地の中に、ひっそりと息を潜めるかのようにありました。
 今日は一日中、「ウェーベルン」を聴きます。
 お好きな方は、どうぞ。グアテマラ・コーヒーでも淹れますものを。