雨の中、庭の草取りに人が来た。「濡れて申し訳ないな」と思う。

 台風は四国に上陸するらしい。朝7時、降ったり止んだりする雨の中、依頼していた草刈に来ていただいた。「いつでもいいですよ、都合のいい日に来て下されば」とお願いしたのに、こんな雨の日に申し訳ない。
 70坪ほどの庭の草刈りぐらい、自分でしてもよさそうものだが、腰痛持ちのボクには「しゃがんだ」姿勢で何かをするなんてことは、まるっきり駄目。毎年春秋の2回、馴染みの人にお願いしている。
 台風の前触れだろう風が強くなって、デッキの上には欅や栗の落葉が降り積もっている。濡れ落葉はデッキの床にベッタリとへばり付いて、掃除をするのも大変。
 高齢者のことを「濡れ落葉」と言うそうだが、何の足しにもならず邪魔なだけ、始末にも困る年寄りを、「濡れ落葉とは上手く言った」と感心していては、「なんだぁ、お前は!」と叱られるか。
 先程、「終わりました」と草刈の人は帰って行った。そんなに酷い土砂降りでなくて良かったなと、少し気が楽になっている。