ケニヤのコーヒーを淹れて、ボサノバを聴いてます。

 ワゴンに乗せたコーヒー・セットをBOX席まで引っ張って来て、手回しのコーヒー・ミルでケニヤ・コーヒーをガリガリ挽いて、ボサノバを聴く『文化の日』の朝です。

 ボサノバは久し振りのこと。モダンジャズを聴くボクは、ボサノバには何の抵抗感もない。演歌やラップは苦手でも、グアテマラに行くようになってラテン・ミュージックも聴くので、友人は「お前さん、この頃は何でもありだな」と笑う。
 音楽には国境などない。料理に国境がないのと同じで、音楽も料理もそこの風土の中から生まれた。バロックしか聴かない友人に、「寂しいことだな。フランス料理しか食べないのか。中国料理も韓国料理だって食べるだろうが」と、したり顔で言うボクの音楽・レパートリーが広がったのは、50を超えてからのこと。若い時分には妙なエリート意識があって、クラシックしか聴かなかった。日本の大方の音楽ファンは、演歌は低級あんなものインテリーは聴かないものだと思っている。