ガレージの上の雪は激減し、滑り落ちた屋根雪が庇から離れた。ボクのところにも春が来る!

 春日が続き、日当たりのいいガレージの上の積雪はげっそりと身を細め、大屋根から滑り落ちて山となっていた雪が庇から離れて、部屋の中が少しは明るくなった。

 犬歯の「差し歯」が抜けて修復してもらったところ、口の中のものが少しでも触れると痛い。そのうち慣れるかと辛抱している。
 俗に、年を取れば「歯、目、○○」と衰えて来ると言うが、悔しいが当っている。「差し歯」と「部分入れ歯」に支えられ、遠近両用のメガネを離せなくなった。
 メイサートンが「82歳の日記」に書く。
『私は今、ほんとうの老齢期に踏み込みつつあって、その移りゆく困難な時に、この日記を書き始めている。75歳の頃はもっといろんなことが出来たと思う。ところが、ものの置き場所を忘れ、友人たちの名前、花の名前すら忘れ、真夜中にここに書こうと思いついたことを忘れて、ときには混乱におちいり衰えていく。シャツのボタンをかけるという小さなことや、きりのない煩わしさをどうこなしていくか。
 しかし、そうしたことがこの日記を持続させている。つまり挑戦と可能性に生きるよう自分を仕向けてくれるのだから。ギリシャ語では、人生におけるユニークは時間、すなわち変化の機会を<カイロス>という。この日記をそう呼ぼう』と。
 ボクもメイサートンに倣い、78才にして書くブログを「カイロス」と呼ぼう。