ダイレクト・カッティング録音のために編成された、三人組のレコードが出てきた。

 昨日、クラシックのレコード棚から、こんなジャズ・レコードが出てきた。

 レギュラー・グループによる演奏ではなく、ダイレクト・カティング録音のため編成され、ピアノ・トリオの編成になっているが、3人が等格の立場で演奏してるので、ピアノ・トリオではなく、"THE THREE"と言われている。
 ボクは音楽のジャンルを問わず、レコードであろうとCDであろうと店頭で衝動買いはしないので、家にあるこれらのもの大抵は、「いつ・どこで・どんな思いで買ったか」憶えている。
 しかし、このクラシック棚に紛れ込んでいたレコードは、買った憶えすらない。こんなものが「いつ・なぜ」わがライブラリーの中に存在しているのか不思議である。
 「音を聴けば思い出すだろう」と、掛けて見たが真っ白。

 ライナー・ノートを見ると、piano:JOE SAMPLE,bass:RAY BROWN,drums:SHELLY MANNE,すごいメンバーが、ダイレクト・カティング・レコードのためにだけ集まって演奏しているのだ。November 28.1975,at Warner Brothers Studio.L.A.
聞こえて来る音は、最近のデジタル録音を聴き慣れている耳には、格別粒立ちのいい音には聴こえないが、アナログ録音が持つ柔らかくてクリアーで、まことにもって上質な音がする。演奏はクールなノリで、極上の「ピアノ三重奏曲」を聴くよう。
 思わぬところで宝物を掘り当てたような気分である。