犬は生き物ですから、感情も意思も尊厳をも持っています。ミシェールはボルゾイという種類の犬です(4)

 今朝は早くから、庭の草刈に来ていただいた。広くもない庭、自分でやればよさそうなものだが、やや中腰になって3時間余り、草刈機を担いで作業をすれば、腰痛持ちのボクは間違いなく「ぎっくり腰」になる。幾らか経費が掛かっても、草刈をしていただくのは助かる。
 庭を横切って玄関に至るエントランスの周辺も、草が刈られて見違えるようにすっきり。

 本格的に我が家にボルゾイを迎えると決めたのは、今から6年前。8年に亘って行ったり来たりした中米のグアテマラの土地と家とを、訳あって売り渡し(詰まらないTVドラマよりドラステックな事件があって手離したが、ここでは省略しましょう)、これからは日本に定住すると決心してからのこと。
 インターネットで、何人かのボルゾイのブリーダーに「こんなボルゾイを求めている」と、希望と条件を提示して依頼した。
 ボクがボルゾイに惹かれるのは、足が長くて背も高いスリムな体型に対する、胴長短足でチマチマしているボクの羨望でしょうね、きっと。
 CHの系統で長毛なのがいい、大きさは大きいほどいい、条件に適うなら1才以上の成犬でもいい、色は白が基調でレモンかタンの模様入り、健康にして性格良く、福井まで届けて欲しい、貧乏暮らしなので予算はこの位などと、図々しくも思いのたけを書いて発信した。
 ボルゾイのブリーダー仲間には、巨大なネットワークが存在するようで、日本には高名なボルゾイのブリーダーさんがおられるようだが、あるブリーダーさんが仲介役になって、全国の情報の中からボクの条件に合致するものを探して下さった。本当に親切な方で、親身になって探していただいたなぁ。
 あるときなど、「四国に転勤のため手離す人がいる。条件がぴったり、どうしますか」という、写真付きのメールが届き、「信頼してお任せします」と返信したのであるが、数日後「あの件、ボルゾイの健康に問題があるので、キャンセルしましょう」という通知が来た。ことほど左様にして、念の入った対応で嬉しかった。
 ミシェールに決まったのは、6ヵ月後のこと。その間、ボルゾイのブリーダーとしての薀蓄を聞かせたもらったので、そこら辺のペットショップの店主よりボクの方が、ボルゾイについては確かな見識を持っていると自負できるな。
 草刈をしてすっきりした前庭と、ガレージの周りに植えた「さつき」が咲き、ガーデン・チェアの上に立っているミシェールです。