投票率が25%に達せずして、「俺は民意で選ばれた知事である」と言えるのか!?

 米ドコロの新潟が水害で大変な被害らしい。米を食わないボクだが気になる。
 どこかの県の知事選挙の投票率が、25%にも達しなかったそうな。それでも選ばれた知事は、民意によって選ばれたと言えるのか。
 ボクの予てよりの自論である「政治を良くしたいなら、選挙には行くな、全員が棄権しろ」が、何だか真実味を持って来た。
 みんな冷めて来た。政治家に愛想を尽かし、背を向け出したな。これ、これですよ、ボクが言いたいのは。投票するものが10人に1人にも満たなくなったら、きっと議会民主主義は崩壊する。
 道州制がどうのと言われているが、仮に福井・石川・富山3県が一つになっても、眠り続けている人間のガラガラポンから、何が生まれる?居眠りする巨大集団が出来るだけ。
 『目を覚ますと、周りが不毛の荒地になっていた!』。そこで本当に目が覚める。

 昨日の午後、二人のバングラデッシュ人と二人の日本人が、不意に我が家にやって来た。いずれも顔見知りのムスリムイスラム教徒)である。ボクがモスクに行かなくなって数ヶ月にもなるので、様子を見に来たに違いない。

 ボクは玄関の前で迎えて、こう言った。
 
 「既に皆さんはご存知でしょうが、ボクは今、神は妄想に過ぎない、神なんて存在しない、と言う立場に立っています。大学を出て直ぐ洗礼を受けたので、54年間クリスチャンでした。そして昨年5月、イスラムに入信し未だ1年有余しかなりませんが、キリスト教の神であろうと、アッラーと言うイスラムの神であろうと、そんなものは人間の抱く妄想に過ぎない、と気付きました。
 今地上で何が起こっているか考えて御覧なさい、国が違う、言葉が民族が違う、皮膚の色が違う、そして宗教が違うと言って、殺し合っています。せめて宗教が争いの抑止力になっているならいいですが、宗教戦争をしているのです。
 イスラムは同じクルアーンを持ちながら、スンニ派シーア派が骨肉の争いをしています。パレスチナではイスラムユダヤと、世界のあちこちでイスラム教徒はアメリカやEU諸国のキリスト教徒と戦争をしています。
 キリスト教徒も、アイルランドではカソリックプロテスタントが、何世紀にわたって骨肉の争いを続けています。
 ボクは宗教とは、有害にして無益なものだと思っています。あなた方が信じる絶対唯一神は、この宇宙を創造し、この世に救いをもたらす全能な神であると言います。
 ムハンマドが神から啓示を受けたと言われて、もう1,500年が経とうとしています。イエスが「神の国が近づいた、悔い改めよ」と宣教してから、2,000年が経ちました。
 神が全能だと言うなら、ムハンマドから1,500年、キリストから2,000年、この地球は少しでも良くなりましたか?病気が無くなりました?貧乏や飢えで苦しむ人は無くなりましたか?本当に神が全能なら、何の罪もない数え切れないイノセントな子供たちが、エイズで苦しみ死んでいくのは何故ですか?全能な神は見捨てているのですか?
 こんな遠いところまで来ていただきましたが、あなた方からどんな話を伺っても、今申したボクの信念は変わりません。それでもいいなら、どうぞお上がり下さい」と、家に招き入れました。

 ボクの子供ほどの年恰好の彼らは、殆ど物言うことなくボクの所信を聞いていました。
 1時間もいたかな、「また、時々は伺ってもいいですか」と言うので、「どうぞ来て下さい」と、最後は握手をして、彼等は帰っていった。