「神も仏も人間の抱く妄想に過ぎない」と思うボクに、『お盆』なんて全く関係ない。

 朝6時、いつもの道をミシェールと朝歩きしていると、道端近くの墓の前で何人かの人だかり。ボクの知らない人たちばかり、多分『お盆』で帰省している連中かな。
 何人かの大人が墓石に水をかけている。死んだ人間は墓石の下にいると信じて、「この炎天下で、さぞ暑かろう」と頭から水をかけ冷やしているつもりだろう。何時頃から仏教徒がこんなことを始めたか知らないが、「おかしなことをするもんだ」と思いながら、彼等の横を黙って通り過ぎた。
 この日、「神が統治するニッポンのため命を捧げた英霊を祀る」と言って、大勢の人が靖国神社に行くが、今尚おかしな人たちがいるもんだ。
 人間が幻想する神や仏が、人間のために何をしてくれた? 
 全能だと言う神が、慈悲の心を持つ筈の仏が、有史以来人間のためになることを、何か一つでもしてくれたか?
「宗教の存在自体が悪であり、神や仏が存在すると信じた人間の妄想こそ、人間の犯した最大の誤謬であった」と、ボクはもっと早く知るべきでした。でも死ぬまでに目が覚めてよかった。