79才にして女を恋ふる(final)

 遠距離恋愛?結構ですね。300キロ離れていようと仮に双方が半分ずつ走り寄ったら150キロ、高速を走れば2時間かからない。車のライセンスを持ったフットワークの軽やかな人なら、隣に住んでいるのも同然ではないですか。
 自分が無類の音楽好きだといって、クラシック音楽への造詣とかピアノが弾けることを求めたりしません。ボクと一緒に音楽に耳を傾けてくれる人であれば十分、語学の素養とか料理の巧拙など問題ではありません。健康で明るく、何事にも興味津々のチャレンジ精神旺盛な人なら、ボクも刺激されて楽しいでしょう。
 
 79才にもなって、臆面もなく「こんな女性が恋しい」と捜す男がいます。
 
 ボクはどんな夢でも失わずに温め続ければ、必ず実現するものだと信じて今日まで生きて来ました。幾つになっても夢を持ち続けていたい。「夢のない人生は生きるに値しない」と思っています。
 
 この世界の何処かに、ボクが夢見る女性がきっといると信じています。
 
    
    
 駅前広場やデパートに倣い、家の内外に貧相なイルミネーションを飾り付けました。時々家の前を通り過ぎる車が、スピードを落して眺めて行きます。