孤独の中で人間と自己を見つめ続けたルソー。

、大雪警報が出ていたが、今朝の新雪は20cm程度で、降り積もった雪は40cmぐらい。この冬一番の寒気は峠を越えたと言うが、天気予報を見ながら一喜一憂する此の頃である。
 昨日、プールでインストラクターに「今晩から大雪で7,80cmは降るだろうと言ってるけど、イヤなこった」と言えば、「まだまだ雪は来ますよ」と泰然としたもの。雪国育ちなんだろうな。
 ルソーが「孤独な散歩者の夢想(今野一雄訳、岩波文庫)」で言っていることを、ボクなりにサマリーしてみた。
『頭を完全に自由にして散歩し、観念を抵抗も拘束もなしに移る行くままに夢想する時こそ、一日のうちで私が完全に私自身であり、私自身のものであり、心をよそに向けさせるものも邪魔立てするものとてなく、自然が望んだとおりの私であると、ほんとうに言うことが出来る時である』と。
 ミシェールと歩く時、本を読み好きな音楽を聴いている時、プールで婆さん連中と一緒にいる時さえも、ボクは自分を解き放し何に邪魔されることなく、自分一人の世界にいる。妻に先立たれ子供とも離れて、山里に一人暮らして19年、齢八十にして漸く此の境地に達した。ルソー、我が良き友よ。
 世に「終(つい)の棲家」と言われるが、ボクの今の立ち位置は文字通り「つい(終わり)」の棲家。
 もうボクは何処へも行かない。