♪”我が子、帰る日祈る”と待ち侘びた、旅に出ていた我が子が帰還しました。

 今日昼過ぎ、30数年来の「我が子」のようなTannoy:Westminsterという巨大なスピーカーが、修理から帰ってきた。70日ぶりの帰還である。この不在の70日間の長かったこと。
 毎日5時間以上は音楽を奏でてくれた盟友が、オーバーホールのため山形まで長の旅に出ていたのだ。出て行った後、ポッカリと穴が開いたリビング・ルーム。
   

 そして70日振りに我が家に帰還して、"Westminster"は何時もの定位置に鎮座した。
   

 ♪”我が子かえる日いのる、老いし母の姿”と、中学生の頃に歌った『谷間の灯(ともしび)』を口ずさみながら、盟友の帰りを待つ七十日だった。
      
          "When It's Lamp Lighting Time in the Valley"

   『黄昏に我家の灯、窓にうつりしとき

            我が子帰る日いのる 老いし母の姿

             谷間灯ともしころ いつも夢に見るは

             あの日あの窓こいし ふるさとの我が家

             谷間灯ともし頃 いつも夢に見るは

            なつかしき母の待つ ふるさとの我が家』

 イギリスの名門メーカーTannnoyの最高級機である”Westminster”は、Jazzには不向きだがクラッシクとは抜群の相性で、元の柔らかく包み込むような芳醇な音響が甦って、ボクも息を吹き返している。これでもうボクが存命中にスピーカーをオーバーホールすることはないだろう。
 修理から帰って来たら最初に聴くのは、これと決めていたジェーシー・ノーマンが歌う「リヒアルト・シュトラウス:四つの最後の歌」を聴いて堪能している。
 厳しい寒さだが、春が来たような楽しい気分がして嬉しい。