40年間続けて来た同窓会を、今年でもって最期にすると言う。

 嘗ては北前船の寄港地として栄えた三国湊の公立高校に、昭和27年の卒業生で組織する『三志会』と称する同窓会がある。2年に1回、お盆の頃に全国に散らばった連中が芦原温泉に集い旧交を温める。
 先日、その開催を通知する「往復はがき」が届いた。通知を貰うと出席の可否を返信することになっているが、その「はがき」の追伸欄に「今回を以って三志会例会を最終回とさせて頂く」とある。
 今回が20回目、2年に1回だから40年間続いて来た同窓会である。その同窓会を誰に相談もなく幹事だけで終焉すると言うのである。
 会の運営を委ねられた幹事の努力のお陰で、40年の長きにわたり存続してきたと平素から幹事の労を多としているし、我々と同様80を超えた幹事には、年々大きな負担になっていることも十分に理解している。
「長く続けてきたやり方を継続するのが、だんだん困難になって来たので、これからは省略すべきものは省略し、簡素化できるものは簡素化して負担を軽くしたいと考えている」と賛同を求めれば、異を唱えるものは誰もいないだろうに。
 
 それを数人の幹事だけで「もうやめた!」と決めていいものかね。
 
 40間燃やし続けた「三志会」の火を、君たちだけで消してしまうのか!?

 ボクは理由を伏せて「欠席」の返信をした。あんな連中が幹事する同窓会に出る気にはならない。東京の連中が不定期ながら「三志会」を開催しているので、これからは万難を排して、そちらに参加するつもりでいる。