間もなく師走。裏山は紅葉し、山茶花が全身に花を着け、逝く秋を惜しむかのよう。

 暫く気が付かずにいたが、山茶花が数え切れないほど花を着けている。

      

      

 裏山もすっかり紅葉したな。

      

 そこいらがカラフルに色付けされて、秋の最期の輝きである。2週間もしないうちに雪が来て、季節は一挙に冬となる。山里が白一色の銀世界になっても、山茶花は凛と赤い花を身に纏い、ボクを慰めてくれる。
 
 昨夜眠られないままに取り上げた「ヘッセからの手紙」の1節を紹介しましょう。
「良心は個人主義の、つまり個々人の問題であり、客観的な法律などはそこにはありません」と。
 手紙は続く。
「私は若い時に蝶や魚を獲っていましたが、殺すことへのためらいが獲る情熱よりも強くなった時に、それをやめました」と。
 続けて言います。
「ただ獲物を撃つだけの狩人は悪い狩人です。撃つ時に節度を守り、獲物を殺すのと同様に獲物の保護にも注意を払う場合にのみ、彼は良い狩人なのです」と。
 「蝶の蒐集にも同じことが言える」と言い、「それが彼が自然から奪ったものに対して、埋め合わせをすることができる、唯一のお返しなのです」と。

 『ボクは毎日を良心的に生きているか』と自問すれば、なかなか眠れなかった。